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栃木県民のソウルフード芋串。栃木県名産のサトイモはとても大きくて、ふかふかねっとり食感です。

里芋の味噌串焼き

栃木県の名物料理というと、お正月の新巻鮭・節分の豆などを利用して荒くおろした大根といっしょに煮る「しもつかれ」というのがよく取り上げられます。

しかし、それはちょっと見た目が悪いという部分がネタ的に取り上げられることが多く、栃木出身者としてはあまり気分がいいものではありません。


私が栃木県の名物として本当にお勧めしたいのは「芋串」というものです。

これは、ゆでるかふかすかして軟らかくしたサトイモを竹串に3つか4つ刺して、そこにちょっと甘めの味噌だれをぬり、炭火で味噌の表面を香ばしく焼いたものです。

栃木県北部、特に日光方面でよく食べられる伝統料理で、現在日光と合併した本来の日光の隣町・今市出身の私はよく食べました。

 

栃木県北部では現在のように農業技術が発達していなかった時代にはサトイモが主食の一つでした。

日光では田植えや稲刈りなど農作業の節目に行われる「オヒマチ」といういわば慰労会のような集まりに芋串がよく食べられたとのこと。また、那須方面では芋串がお正月料理の定番であり、お屠蘇のつまみとしても食べられるとか。

つまり、栃木県北部の人間にとっては芋串こそがソウルフードなのです。

栃木県名産のサトイモはとても大きくて、ふかふかねっとりした食感に表面が軽くこげた味噌だれは最高に相性がよく、素朴で飾り気がない栃木県らしさが表れたすばらしい伝統料理です。

県外の方にはしもつかれではなくこの芋串をぜひ食べていただきたいと思います。冬の日光に行けば囲炉裏がある食堂やお土産やさんで大抵売られています。

こんな飯は?

ギョニソ!有名事件が原因で一般家庭に普及!・・・でもたまには自分で作る!ための簡単レシピ!

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ギョニソ!ギョニソ!
それは某さくら水産で80円という格安なお値段で出てくるあいつ。
おうちでもおやつとして人気の高いこの食べ物、
小さなころから当たり前のように家にありました。

しかしこの魚肉ソーセージ。
普及の拝啓にはとてつもなく大きな社会問題があったのをご存知でしょうか。

時は戦後の1954年。
すでに日本において魚肉ソーセージの開発は大正時代に完成しており、
市場では「スモークミート」という商品名で発売されておりました。
場所は遠く東南の海、ビキニ環礁。
この名前が出れば何が起こったかはお分かりですね。
そう、有名なアメリカの水爆実験(キャッスル作戦)です。

このキャッスル作戦では6回の実験が行われました。
この実験により、近くにあった島は消え去り、直径1.8kmのクレーターができたそうです。

話がずれましたが、重要なのはこの実験で被ばくした第五福竜丸。
第五福竜丸は静岡のマグロ漁船でしたが、遠洋漁業中にビキニ環礁の近くを通り、
死の灰を浴びて被ばくしました。

これによって何が起きたか。
もちろんアメリカへの非難はおきましたが、消費者がマグロを避けるようになりました。
結果マグロの価格は大暴落、水産加工会社は苦しい状況に陥りました。
この余剰マグロ(もちろん被ばくしてませんよ)を何とかしようと、
直接「マグロ」という文字を使わない、魚肉ソーセージの生産・販売に力をいれました。
安価でおいしい魚肉ソーセージは給食にも出るなどして、現在の地位を得ました。

色々あるんだねぇ。

ということで、今回はそんなギョニソをお家でつくっちゃいましょう。
ちょっとアレンジも加えてみましたので、ぜひともお試しあれ!

ingredients
明太子 1本
ピザ用チーズ 25g
白身魚のすり身 200g
片栗粉 大1
卵白 1個分
しお

3min
■明太子を包丁の裏でこそぎ取り、皮を取り外して中身だけにしておく。
■明太子含めたチーズ以外の素材をよく混ぜ合わせたら、最後にチーズを入れ、ざっくりと混ぜ合わせる。
■混ぜた材料をスプーン等ですくってラップにのせ、細長く形作ったらラップで巻いておく。
■蒸し器などで20分程度蒸し、ラップを取り粗熱が取れたら完成!

tips
+成型するときはしっかり空気を抜くが、ラップはきつきつにしないこと!(蒸しているときに破裂する可能性があります!)

こんな飯は?

低塩分で豊富な栄養!白みをおいしく食べる、銀だらの西京焼きのレシピ!

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西京焼き。
料理の冠名みたいなもんですが、朝ごはんのお供、おつまみなんかとしてよく聞きますよね。
この西京焼きというのは、西京みそを使った焼き料理のことです。
この西京みそというのは、そりゃあ白いおみそです。

・・・

なんじゃい。と、いうアナタ。
おっけい、深堀しましょう。

西京みそは、米麹を原料に使用した甘い白みそ。
塩分はとても低いため、赤みそなどと合わせて使うのが普通。
使用した料理は何とも上品な味に仕上がります。

この発祥はおよそ200年前。
このおみそを作った人が興した会社は、西京味噌株式会社として今も現存しています。
いろいろな商品やレシピが掲載されてるので一度ご覧あれ。
(もちろん他の会社のおみそも西京味噌ですよ)

西京味噌はミネラル・タンパク質・レシチンが豊富。
塩分が高い通常の味噌ばかり毎日摂取するのはよろしくないですが、
この低塩みそならば毎日とってもよいでしょう。

上品な健康おみそをおいしくしっかりと食べるために。
今回は和朝食の代表料理、銀だらの西京焼きの作り方をご紹介!

ingredients
銀だら 2切れ
みそ(西京) 大3
みりん 大1
酒 大1
しお

3min
■しおを銀だらの両面に大目にふり、網をしいたトレイの上においておく。
■30分ほどしたらキッチンペーパーで水気をよーくふいておく。
■みそ〜酒をよく混ぜたら銀だらと一緒にジップロックなどの袋に入れて、数日冷蔵庫で放置(2〜3日程度)。
■取り出したらみそをとるために軽く洗い流してキッチンペーパーでふく。
■アルミホイルに油を薄くしき、銀だらを乗せたら、弱火〜中火のグリルで焦がさないように焼いたら完成!

tips
+焼く前に味噌をよく落とすこと。焦げます。。
+鶏肉などを漬け込んでもうまい!

こんな飯は?

試してほしいアイヌネギ。匂いは強烈ですがバターしょうゆ炒めが絶品です。

ネギとベーコンのバターしょうゆ炒め

北海道といえば、春夏秋冬様々な味覚があり、多くの人を喜ばせる土地です。


そんな北海道出身の私にとって、春がやってくると思い出すのがアイヌネギです。


本州ではギョウジャニンニクなどと呼ばれ、その名の通り行者の方がスタミナを付けるために食べていたとの伝承が残っている山菜です。
北海道にすんでいた頃は、春になると近くの山に行くとあたり一面ギョウジャニンニクが広がっていて
それを米袋にたっぷりと収穫して食べていました。


ニンニクと名前は付いていますが、一般的な球根のようなニンニクではなく、地上に出ている茎と葉の部分を食べます。
見た目は違いますが、とにかく匂いは強烈で、収穫して帰ってくる間の車内でさえもプンプンとニンニク臭が充満するほど!!

食べ方は色々とありますが、大人が好む食べ方の一つが、生醤油に数日間付け込んでの醤油漬けといった食べ方。
こちらは晩酌のお供にしたり、ご飯の友にしたりと大活躍です。
ただ、個人的に最も好きなのがバター醤油炒め。

つくり方はシンプルで、フライパンにバターを溶かし、しんなりする程度まで炒めたら仕上げに醤油をたらし、醤油のいい香りが立ち上れば完成というもの。

これがとにかく白いご飯との相性がバツグンで、何杯でもご飯を食べてしまいますし、ギョウジャニンニクもあっという間になくなってしまいます。
文字通り箸が止まらなくなってしまうような美味しさなのですが、ただ、やはりとにかく臭いんです!

ギョウジャニンニクの季節はちょうどゴールデンウィークと重なるような時期なのですが
子供時代に、あまりの美味しさにカレー皿で大盛り一杯分くらいのバター醤油炒めを食べて
翌日から数日間、自分自身でも内側から出てくるニオイにクラクラしてしまった経験があります。
味はとにかく美味しいのでオススメですが、くれぐれも食べすぎにはご注意を!

こんな飯は?