ここ数年、いろんな街にインドカレーの店が増えていますが、私が数軒廻った限りではインド人よりネパール人がやっている店が多いようです。
ネパール人の店にはインド料理という看板が掲げてあってもネパールの独特な国旗が飾ってあることが多いのでわかります。
インドの北にあるネパールはそもそもカレー文化圏で、ネパールの国民食といえば豆カレー(厳密にはスパイスで味付けした豆スープです)とご飯を合わせた「ダルバート」。
素朴でやさしい味の料理です。それに加え、聞くところによるとネパールの男性はインドに出稼ぎに行って料理店でインド料理を覚える人が多いとのこと。
そうしてインド料理を覚えたネパールの人が、民主化以降日本に来てカレーショップを開くケースが多いようですね。
もともとカレー文化圏の人が、さらにインドで覚えた本格的なインド料理ですから、味は本当に本格的なのでネパールの人が作っていてもまったく問題ありません。
しかし、どうして「ネパール料理」をアピールしないのかというと、やはり日本での知名度のようです。
ネパール料理店としてやるよりも、インド料理店としてやったほうがまったく同じメニューを出していても客の入りが違うのだとか。
とはいえ、「ネパール料理」を標榜したお店がまったくないかというとそんなことはなく、都内にはネパール料理店としてやっているお店がいくつかあります。
その中でお勧めなのが渋谷駅から歩いて10分弱、桜丘の坂の入口付近にある「カンティプール」さんです。このお店は日本のネパール料理店の中では草分け的な老舗。
ランチはカレーのみですが、専門学校等が多い地域ということもあってか他の店よりカレーの量が多く、ナンも食べ放題です。
しかし、ネパール料理店としての真骨頂はやはりディナータイム。ネパール式小籠包・モモや、ネパール焼きそば・チョウメンなど「インド料理店」では食べられないネパール独特の料理を楽しめます。
中でも私が食べて感激したのが汁麺のトゥクパ。一口食べて「なんじゃこりゃ」と思わず声を上げたおいしさです。
ネパール料理を掲げていなくても、ネパール人のお店ならサイドメニューにモモがあることが多いし、仲良くなればメニューにないネパール料理を出してくれるかもしれません。
せっかくネパールの人がたくさん日本でお店を開いているのだから、どんどんネパール料理に触れてみてほしいです。
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