笹かまぼこ

宮城県名産「笹かまぼこ」。『さかさま』でしょ?いや、『ささかま』です。

笹かまぼこ

宮城県名産「笹かまぼこ」ですが、私に言わせれば石巻の物が一番です。

仙台でお土産品が沢山売られていますが、味的にはどうもイマイチと思います。
(無論、真空パックになっていて、より「お土産」向きではありますが)

小さい頃から「あって当然」な品だった為、上京後に一般的な食品で無いと知った時は驚きました。
石巻市内では、通称「ささかま」と呼ばれていて、市民で知らない人はまず居ないでしょう。

 東京の人 「これ、間違ってませんか? 『さかさま』でしょ?」

 石巻の人 「いや。これであってます。『ささかま』です。」

という冗談のネタがありますが、ちょっとした贈答品などには、箱入りの笹かまが選ばれたりしているワケです。
決して、安い食べ物ではありません。



震災で減りましたが、私が小さいころは工場兼店舗の蒲鉾店へ買い物に行く母に着いていき、箱入りとは別に

 バラ

を1枚買ってもらって、できたての温かいのを立ち食いするのが好きでした。


そもそも、安い魚の練り製品である「かまぼこ」と、石巻の「笹かまぼこ」は、生い立ちが違います。
吉次などの高級魚が採れすぎて困った時に、

 こんな良い魚を腐らせるのは勿体無い

という事で、工夫して作られたのが「笹かまぼこ」との話です。
「良い魚」で作る前提があるワケですね。



震災後も、市内には数県の蒲鉾店が残っていて、変わらぬ味が伝えられています。
どこが美味しいか? は敢えては書きません。
が、ぜひ一度、石巻の「笹かまぼこ」を食べていただきたいと思います。

また、さつま揚げの様に、具を混ぜて揚げた「揚げかまぼこ」も美味しいです。
イカやチーズなど、いろいろな種類がありますが、個人的には「野菜揚げ」がお薦めです。

よく醤油をつけて食べられていますが、石巻のかまぼこは、何もつけずにそのまま食べて欲しいです。
ほんのり甘く、上品な味は、他のどのかまぼこにも負けません。
ただ・・・防腐剤等を使わないので、日持ちがせず、鮮魚並みの保冷が必要な点が難しいところです。

石巻には美味しいものは沢山ありますが、まずは「笹かまぼこ」の味を知って頂きたいと思います。

こんな飯は?