パンケーキが大好きだ。パンケーキなんておしゃれな呼び方される前から、ホットケーキの時からとても大好きなのである。
お手軽につくれておいしそうに焼けて、あったかいうちに頬張るのがとてもおいしい。もちろんつくりすぎたら冷凍もできて、その冷凍したパンケーキを解凍してふわふわ食べるのもたまらないのである。
私も近年のパンケーキブームにのっかりたいと思いつつも仕事や用事などでなかなかいけなかった。いけてもあの行列を見るだけでウンザリしてしまうのである。
そんな私に突然チャンスが巡ってきた。海外旅行でインドネシアのバリに行ったとき、すこしお高いホテルに泊まって、観光よりものんびりリゾートを楽しんでいた。そのホテルの朝食のメニューリストにリコッタパンケーキが載っていたのである!
本当にうれしくなり、早々注文、ウキウキで待っていたのである。あのbillsのパンケーキの味…ここで体験できるのかと今でもあのドキドキを思い出す。
バリにしかない食べ物のことはすでに忘れたが、これだけは忘れまい。あの白い大きなお皿にバナナブランデーとともに、ふわふわのリコッタパンケーキが粉砂糖にまみれてやってきた。
丁寧に切って、そのふわふわを口にいれると、チーズの酸味とともに生地の甘さがじゅわ~と口中に広がっていった。
バナナとも相性抜群、時間がたってもずっとかみついていたかった。こうして私は二時間を超える行列を待たずして、最高の朝食を味わったのである。いまだにbillsに行ったことはないが、このファーストイントネーションの感動を超えられることはないだろう。